2016年7月4日月曜日

城山に登る

将軍塚(京都)、金華山(岐阜)、比叡山(大津)、稲佐山(長崎)・・・etc.

その土地の市街地を一望できる低い山。鹿児島の場合は、「城山(しろやま)」がそれに該当する。
 

展望台の近くには、鹿児島で随一の由緒あるホテルとして知られる城山観光ホテルがあり、名家の婚礼はここで開催されるのが習わしである。また登山道の麓には県の職員の独身寮があり、その近くに源泉かけ流しの温泉が銭湯として営業している。

鹿児島の場合、「城山に登る」というのは、観光やデートで市街を一望できる場所に行くということのほかに、「墓参り」のニュアンスが加わる。

城山は、言わずと知れた西南戦争の終焉の地であり、西郷隆盛が最期を迎えた場所だからだ。

鹿児島の城山はもう5年以上訪れていないが、東京の身近な場所に城山という地名がある。日比谷線神谷町駅と南北線六本木一丁目駅に挟まれたエリアは森トラストの領地だが、その中に「城山ガーデン」として整備された場所がある。

鹿児島の城山とは何の因縁もないだろう。しかし、神谷町の駅からスウェーデン大使館に向かう木陰の散歩道を、鹿児島の城山の暗く陰った山道を思い浮かべながら歩いた鹿児島県人は少なくないはずだ。

その散歩道の途中にあるテレビ東京が、この秋には六本木一丁目駅の北西側に移る。遊歩道の途中にぽっかりと空きビルが出来てしまうが、そこも間もなく再開発されるのだろう。


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