2016年12月24日土曜日

漸近線

妻と子供たちは帰省して、私は溜まったシャツとハンカチにアイロンをかけ終えた後、一息ついて晩飯の友にメールした。

独身の女性にクリスマスイブにメールするのもいかがなものかと思いながらも、万が一、ひとりで淋しくしていないことを祈りつつ、ましてや連休の中日に仕事などもってのほか・・・しかし、仮にそうであっても、気にしている人間が少なくとも一人はいることを思い出してせめてもの救いになれば。

たいてい、年の近い仲間と飲み会でもしているだろうが。

帰省する前の長男と妻が風邪を引いていたが、どうやら今回は置き土産に私にうつして帰ったようだ。今朝から喉が痛い。風邪をうつしてしまうリスクがあると、誰かを飯に誘うのも気が引ける。

もっとも、晩飯の友も家族が留守の間に飯につきあってくれることはなく、たいてい家族がこちらに戻った後だ。「奥さんがいるときに堂々と誘ってくれたら、喜んで付き合いますよ」と言わんばかりに。そっちがそう来るならと、私も毎回、妻には正々堂々と「今日は飯いらんから」と言い残して出かける。そうすると、「奥さんには何と言ってきたのですか?」と聞いてくる。私が何と答えるかは秘密。

赤坂、神楽坂、六本木・・・と回を重ね、次で何回目だろうか?人によってはそろそろ男女の仲になっている頃かもしれないが、我々がどうかは想像に任せる。

毎回、私が格好つけて奢ろうとすると、いつもだいたいその半額くらいのお金を私のカバンやポケットに入れてくる姿がいじらしく、「では、これは次回のデポジットということで」と、次回、また付き合ってもらうことを約束に受け取るが、前回、受け取った紙幣は使えぬまま、私の財布のお守りになってしまっている。







0 件のコメント:

コメントを投稿