新幹線の窓から立山連山にまだ雪が残っているのが見えたので、東京よりはまだ少し涼しいかと思ったが、かの地に降り立ってみるとスーツ姿にはそれほどでもなかった。あるいは東京は今日も汗ばむ夏日だったのだろうか。
仕事が終わった後の余談で、「この辺りはかつて大阪の商業圏だったのだが、このところ東京との結びつきがますます強くなっている。北陸新幹線の開通はそれに拍車をかけそうだ」という話をうかがった。昨日の大阪都構想に関する住民投票が僅差の反対多数に終わったばかりだが、仮に大阪市を解体して大阪府を救済しても、大阪を中心とする関西経済圏の衰退を果たして止められたかというと、見通しとしては依然、厳しいのかもしれない。因果関係でいえば、関西経済が順調で自治体の税収が滑沢であれば、今回の大阪都構想も検討する必要性がなかった筈だろうから。経済に力なくして政治は無力、といったところだろうか。
JAL再建の際に、伊丹発着の種子島行の定期便が不採算路線の一つとして廃止になったのが何年前だったか記憶が定かでないが、同じく伊丹発着の屋久島行の定期便が今も運行されているというのを最近知った(種子島便も盆・正月の臨時便としては今もある)。当方としては両路線とも廃止されたものとばかり思っていたので、ずっと運行されたままだったのか、或いは再建の見通しが立って復活したのかどちらだろうと思い、もしかすると種子島便も復活したかと期待して路線検索したがあいにく「その路線は存在しません」といったニュアンスのメッセージが。
そのような状況にありながらも、あるテレビ番組で「人気上昇中の離島観光地」として種子島が第2位だった(くりーむしちゅーが司会してるやつ)。1位は沖縄の聞いたことのない島。どういう算出方法をしたのか気になるところだが、それはさておき番組をきっかけに観光客が増えるのであれば地元としてはありがたいことだろう。現時点では、仮に伊丹発の路線があったとしても、旅行としては九州新幹線で鹿児島まで行き、鹿児島から高速船で行くほうがお勧めではないだろうか。位置づけとしては鹿児島観光のオプションツアーとして。種子島自体は1泊もすれば十分で2泊もするとかえって暇を持て余すかもしれない(マリンスポーツをやらない場合は尚)。
余談だが、高速船は当初、1社のみでの運航であったが、いつの頃からか全九州に展開して財をなした地元のタクシー会社が参入し、今では2社で価格競争ありの状況下で両社運航しているようだ。その高速船の船着き場も、便数が増えたからか、昔、フェリーが発着していた場所に戻されて、ある意味で「種子・屋久桟橋」は復活した。
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