2015年10月19日月曜日

FMEA/FTA

日立系列の会社に入社してまもなく受けた研修が、タイトルのリスク分析・故障モード分析の研修だった。単純化するとFMEA(failure mode and effect analysis)は潜在的なリスクを洗い出してそのリスクを未然に防ごうとする手法、FTA(failure tree analysis)は既に起こってしまったトラブル・故障を取り上げ、その原因を分析する手法である。FMEAが、想定可能な多岐にわたる要因から不都合なリスク・故障という事象に発展しうるリスクを想定する事に対し、FTAはひとつの問題の原因を要因に分解し、さらに1段階、2段階と小さな要因に掘り下げていき、最後にきっかけとなった小さな要因を同定しようとする手法である。

と私は理解しているが、間違っていたらごめん。

今月末に退職する人がいる。隣の部署の部長だった。もう会社には来ない。

傍からは自分から辞めていった様に見えた。しかし、一応、うちの会社は米国系の外資である以上、「辞めさせられた」という線を考慮に入れておくべきだと思う。

現に、その人はピープルマネージメント(部下の管理)を期待されて採用されたが、うまくいっていなかったという。私の目から見てもそのように見受けられた。そして、つい最近、その人が果たすべきだったピープルマネージメントを行なうために、シニアマネージャーが入社してきた。

さらに、これをFTAとして分析した場合、もうひとつの要因が浮かび上がってくる。

半年ほど前に、その人が所属する大きな組織の、もうひとつの山の部長が辞めていった。その穴を埋めるためには、その大きな組織の中から適任者がいればその人が当たるのがベストだろう。今度辞めていく部長は、入社以来、任されていた部署よりもバックグラウンドとしてはそちらの部署のほうが経験はあったようだ。おそらく、打診はされただろう。しかし、蓋を開けてみると、過去にそのポジションをこなし、その後、工場長まで勤めて、本社勤務であがりで定年を待っているような大きな山の外のポジションにいた長老(!)が奇跡のカムバックを果たした。

もしも、今度辞めていく人がそのポジションを打診されて、断っていたのだとしたら。日系の会社でも、管理職で社命を拒んだらその後、窓際に行くのは当然の報いだ。ましてや外資なら、首になっても文句は言えないだろう。

そのような理由から、私の中では「首になった」と解釈している。そう捉えて自らの振る舞いを考える方が外資系で生きていくうえでは間違いは少ないように思う。






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