2024年9月21日土曜日

月とナイフ

 満月から数日が過ぎて、思い出したように空を見上げると、そこにはいくらか陰った月が見られることだろう。まだ、ナイフと言うまでには尖っていないかも知れないが。

先日、深圳で亡くなった小学生の母親は、日本で10年ほど暮らしたことのある中国人だったという。中国人の母親は、どこに怒りをぶつけるだろうか。

国籍を問わず、一定数の割合で生じる精神異常者を憎み、これも運命だったと割り切れるだろうか。しかし、私はこれまで中国が取ってきたと言われる反日教育の影響を思わずにいられない。

中国人も韓国人も、その国家による反日教育に影響されず、親日的な人がいることは事実である。それは、サブカルチャーを含む文化であったり、実際に日本を訪問した人の感想であったり、自身による学習に寄るものだろう。

国家が右肩上がりで成長している間は、むしろ反日教育など必要なく、内政問題から目をそらすために得てして反日(教育)が行われる。それが長期にわたり、国家に共通認識として蓄積された段階で、経済不況などのストレスが内向きに爆発した場合の影響をまったく考慮していなかったのだろう。今日の経済発展の助走段階として、日本からの製造受託で国力を蓄積してきた段階からの連続する点としての日中両国の人と人とのつながりに傷をつけてしまった。景気に回復の見込みがなく、模倣犯の再犯が懸念される状況では、日本からの駐在員の帰国願望が発生するのも無理はない。

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