都知事選をちゃんと見るようになってちょうど10年です。東京は日本の心臓なので、そこがしっかりと稼いで、その稼ぎが地方にも循環することでこの国は成り立っている。この国が成長していくためには、東京が成長し続けなければならない。そう思っていました。
しかし、その考えも心もとなくなってきました。この10年で、地方はさらに疲弊しました。地方の中核都市に人口が集中し、辺境はさらに衰退するという状況かと思います。
私が意識しはじめてからだけでも、すでに10年、「東京が心臓」モデルでやってきて、うまくいっていないわけですから。
東京も、実店舗が埋まらない、成り立たない状況が始まったのではないかと思います。再開発ビルが建っても、入居テナントに目玉がいなくてしょぼく感じることがここのところ続いています。人々の購買形態がネット中心になっていることと、一部の労働者がオフィスにいかなくなったことが原因でしょう。
東京が儲けるだけ儲けて、収めた税金を地方交付税の原資として配分する。その役割をやめて、地方がその分を自ら稼ぐような社会構造を構築する必要があるかもしれません。
そのためには、不動産に関して言えば、東京がその資産価値を保ちながら地方に分散していくようにするためには、供給をやめる必要がある。中国人以外、誰が住むのかわからないタワマンを建てても、買い手がなければそのうち値崩れするでしょう。そうすると、地方への権限移譲以前に、この国の崩壊が始まることになります。
タワマン建てる体力のないところは、すでに地方に足を延ばしてそこで荒稼ぎしているのかもしれませんが。それはそれでよいとして、東京が衰退するにしても、その撤退戦をうまくやらなければなりません。想像してみてください。湾岸に、廃墟になった高層ビル・タワマンが林立して、廃墟化していく姿を。今の中国にみられる姿を。
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